はじめに
近年、VTuber(バーチャルYouTuber)と呼ばれる、キャラクターアバターを使って活動するYouTuberが大きな注目を集めています。企業のマーケティングや個人の発信など、さまざまな分野で活用されているVTuberですが、その人気の高さも際立っています。本記事では、人気VTuberのランキングをはじめ、彼らの魅力や活躍の場面をご紹介します。
人気VTuberランキング
まずは、視聴者数やチャンネル登録者数など、さまざまな指標からみた人気VTuberのランキングをご覧ください。
総再生回数ランキング
YouTubeにおける総再生回数で上位にランクインしているVTuberは以下のとおりです。
- 1位: 兎田ぺこら(501,378,046回再生)
- 2位: 宝鐘マリン(448,463,169回再生)
- 3位: 森カリオペ(409,939,021回再生)
兎田ぺこらは”地球に棲むアライグマの女の子”というキャラクター設定が魅力的で、ゲーム実況や雑談での面白さが人気の理由です。宝鐘マリンは”ピースセーラー”のキャラクターで、ゲーム実況に加えて歌やトークの上手さも評価されています。森カリオペはホロライブENの第1期生として多方面で活躍する”ガウル”のキャラクターで、実力派のラッパーとしても注目を集めています。
チャンネル登録者数ランキング
YouTubeチャンネルの登録者数で上位にランクインしているVTuberは以下のとおりです。
順位 | VTuber名 | チャンネル登録者数 |
---|---|---|
1位 | がうる・ぐら | 4,270,000人 |
2位 | 宝鐘マリン | 2,280,000人 |
3位 | 森カリオペ | 2,180,000人 |
4位 | 兎田ぺこら | 2,160,000人 |
がうる・ぐらはホロライブENに所属するシャーク娘で、低い視線の声がかわいらしいと人気があります。元祖バーチャルYouTuberと呼ばれるキズナアイの登録者数は299万人と5位にランクインしています。
スーパーチャット獲得額ランキング
VTuberに対する視聴者からの投げ銭の合計額でランキングを見ると、以下のようになります。
- 天音かなた(2億6,143万円)
- 雪花ラミィ(2億4,912万円)
- 葛葉(2億4,417万円)
- 湊あくあ(2億3,727万円)
- 兎田ぺこら(2億631万円)
トップの天音かなたは、ホロライブ所属の人気アイドルVTuberです。圧倒的な歌唱力と可愛らしいキャラクターが高く評価されています。投げ銭額の多さは、VTuberの人気だけでなく、収益力の高さも物語っています。
人気VTuberの個性と魅力
続いて、上位ランカーを中心に、各VTuberの魅力や個性についてご紹介します。
ホロライブ所属VTuber
ホロライブ所属のVTuberは、運営会社のカバー株式会社が手掛ける公式所属タレントで、高い人気を誇っています。
ホロライブの代表的な人気VTuberとしては、湊あくあの名前が挙げられます。彼女は”可愛いけれど時に気が強い”キャラクターで、ゲーム配信はもちろん、雑談を交えた楽しい企画で視聴者を魅了しています。ホロライブから初めてCDデビューした実力派の歌手でもあります。
ホロライブの台柱格として活躍しているのが、さくらみこも注目されるVTuberです。”おっとり系のおぱんつアイドル”といったキャラクター設定で、明るいトーク力と歌やダンスなどのパフォーマンス力に長けています。企業とのコラボ企画への出演も多く、幅広い人気を博しています。
にじさんじ所属VTuber
にじさんじ所属のVTuberにも個性的で人気の高いメンバーが多数いますが、特に注目されているのが以下の3人です。
- 剣持刀也(剣持さん)
- シェリン・バーガンディ
- 三枝明那(活動休止中)
剣持刀也は2018年からの活動歴を持ち、バーチャルライバーユニット「ROF-MAO」のメンバーとしても人気があります。探偵のキャラクターを生かした作品づくりなど、独自のコンテンツを展開しています。シェリン・バーガンディは2019年デビューながら、探偵という設定の元に様々な企画を行い、特にホラーゲーム実況での怖がりキャラが人気です。
そして同じく2019年デビューの三枝明那は、ゲーム実況に加えて音楽ユニット「Rain Drops」の活動でも高い人気を集めましたが、現在は活動を休止しています。雑談などの配信でも抜群のトーク力を発揮し、復帰が待たれる存在です。
VTuberの活躍の場
さまざまな分野で活躍するVTuberについて、その活動の場面をいくつかご紹介します。
企業広告への出演
VTuberは、企業の新商品やサービスなどの広告への出演で大きく活躍しています。特にアニメやゲームに関連した商品の広告では目にすることが多くなりました。
例えば、宇野ちゃんは飲料メーカーの新商品のキャンペーンに出演し、YouTubeでのPR動画やリアルイベントに出演しました。キャラクターの個性を活かしつつ、商品の魅力を上手に伝えることができました。またホロライブ所属のVTuberも、ゲームやアニメのPRなどで出演実績があり、ターゲット層への訴求力も高いと評価されています。
音楽パフォーマンス
VTuberの中には、音楽活動を行い、CDデビューやライブイベントを開催しているメンバーも多数います。歌の実力に加え、キャラクターを生かしたパフォーマンスが見どころです。
ホロライブのアイドルVTuberである天音かなたは圧倒的な歌唱力で人気で、CDデビューやソロライブの開催など精力的に活動しています。にじさんじの剣持刀也は前述の通りユニット「ROF-MAO」のメンバーとしても活動し、オリコンチャートでもヒットを記録するなど実力を発揮しています。VTuberだからこその世界観のあるパフォーマンスにも注目が集まっています。
リアルイベントの出演
最近ではVTuberのリアルイベントも増えてきました。アーティストらしい演出と観客動員力があり、課題もありますが注目を集めています。
イベントではアバター映像でのライブ映像に加え、3Dモデルを使ったリアルパフォーマンスなども行われます。例えば湊あくあは約400人規模のCDリリースイベントを開催し、歌やMCなどのパフォーマンスで会場を盛り上げました。会場では3Dモデルでのリアルタイム動作も実現し、リアル感あふれるステージを体現しました。またVTuberたちによるリアル展示やトーク会なども開催されています。
VTuberを活用したマーケティング戦略
このように幅広く活躍するVTuberですが、企業がどのようにマーケティングに活用すればよいのでしょうか。
プロモーション・広告出演
前述のように企業の新商品やサービスのプロモーションへの出演は、VTuberの活躍の場として定着しつつあります。商品へのアニメファンやゲーマーなどのターゲットリーチが期待できるため、宣伝力は高いと言えます。
VTuberのプロモーション出演には、本人出演のPR動画制作や商品レビュー動画の投稿が一般的です。またイベントでの制作発表会にVTuberが出演することもあります。SNSアカウントでの宣伝投稿やコラボキャンペーンなども有効なアプローチになるでしょう。キャラクターやコンテンツの特性を生かした露出は、ターゲット層への訴求力を高めることができます。
新作発表会・イベントの活用
商品やサービスの新作発表会や記者会見などにも、VTuberを招待するケースが増えてきました。新作のPRだけでなく、特設ブースやトークショーなどの催しにも活用できます。
例えば、ゲームメーカーの新作発表会にホロライブのゲーム実況者たちを呼ぶことで、ゲームファンの注目を集められます。MCやステージパフォーマンスを担当すれば、イベントに臨場感と楽しさを添えることができるでしょう。発売後のゲームレビューも期待できるため、攻めの広告戦略が可能です。近年はリアルイベントの需要が高まっており、パフォーマンスショーなど、VTuberの特性を生かした企画も検討できます。
まとめ
本記事では、人気VTuberランキングや各VTuberの魅力、企業での活用事例をご紹介してきました。VTuberの人気は留まるところを知らず、マーケティングへの活用も広がっています。リアルな実在感と発信力を兼ね備えたVTuberは、今後さらに影響力を高めていくことでしょう。ファンへのエンターテインメント性はもちろん、企業のプロモーション戦略としても、有力な選択肢になり得ることがお分かりいただけたかと思います。
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